ニュース表@ふたば
[ホーム]

[掲示板に戻る]
レス送信モード
おなまえ
E-mail
題  名
コメント
添付File []
削除キー(記事の削除用。英数字で8文字以内)

「日本が好き」とはName名無し24/11/06(水)18:49:15 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4333689+ 23日18:23頃消えます
 アメリカ・イリノイ州シカゴに暮らし、教員として大学で社会学系のクラスを担当している小嶋亜維子さん。以前に、ドキュメンタリー映画『アイアム・ア・コメディアン』をアメリカの学生たちと鑑賞した際のことをマガジン9に寄稿してくださいました。その小嶋さんに、シカゴで暮らし、教育現場に携わるなかで感じたこと、考えたことを短期連載していただきます。

・「日本に興味がある」「日本が大好き」という学生たち

 9月から新学期が始まった。アメリカ・イリノイ州のシカゴ芸術大学で社会学系の授業をいくつか担当しているのだが、このうちGlobalizing Japanese Pop Culture(グローバル化する日本のポップカルチャー)という授業だけは、シカゴ芸大に加えて日本研究学部があるデポール大学でも教えている。

 どちらの大学でも、学期初めには履修生に、この授業を取りたい理由、好きな日本のポップカルチャーなど簡単なアンケートに答えてもらっている。
1無題Name名無し 24/11/06(水)18:50:13 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4333690+
 シカゴ芸大の方では村上隆や奈良美智などの現代アーティストが好きだという学生や、コム・デ・ギャルソンやA Bathing Apeを挙げるファッション科の学生など芸大ならではの回答があり、一方デポール大の方は、日本語を何年も学習している中・上級者がいたり、日本のテレビゲームについて熱弁するゲームデザイン科の学生がいたりと総合大学の特色があらわれる。

 しかし総じて、どちらの大学でもほとんどの学生はアニメ、漫画や「kawaii」ものが好き、ラーメンや日本のお菓子が好き――そうしたことを入り口にしての「日本に興味がある」「日本が大好き」という回答で、私にとっては出身国の社会・文化に興味をもってもらえていることへのシンプルな嬉しさを抱くと同時に、彼らの無邪気さに多少面食らうような気持ちになる。

 また中国、韓国、台湾系の学生を中心に、日本に行ったことがあるという者も毎年かなりたくさんいる。その旅行が楽しかったこと、また行きたい、違う街にも行ってみたいという感想を読んでいると、必ずしも日本での外国人観光客に対する言論が優しく歓迎的なものだけではないことを知っているだけに、ますます色々と考えてしまう。
2無題Name名無し 24/11/06(水)18:50:38 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4333691+
 いずれにしても、Globalizing Japanese Pop Cultureの授業では、学期初めの学生たちのワクワク度を特に強く感じるのだが、最初の2週間はあえて彼らの高揚感を抑えるように厳しく硬質な雰囲気を出すようにしている。「ポップカルチャー事象を入口にした現代日本社会学の授業」であるということを学生たちにはしっかり理解して臨んでもらわないといけないし、またそもそも彼らの「日本が好き」という言説自体から問い直す批評性を身につけてほしいというのがその理由だ。

・好きだからこそ対象を批判的に見つめる

 手始めに第一回の授業で「この授業は何か (What this course is…)」と、「この授業は何ではないか (What this course is NOT…)」 を以下のように説明する。

https://maga9.jp/241106-3/

- GazouBBS + futaba-