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トランプ再び(2)ハリスの敗北−放棄されたリベラル路線Name名無し24/11/18(月)20:09:20 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336977+ 12月07日頃消えます
三牧聖子 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

アメリカ大統領選で、「リベラルの旗手」と目された民主党候補のカマラ・ハリスが惨敗した。党の再生に向けて、民主党内ではリベラル路線からの脱却が模索されている。これに対して筆者は、ハリスの選挙戦の実態に注目すれば、「リベラルに徹しきれなかったゆえの敗北」という面も強いと指摘。選挙では、気候変動やジェンダー、人権の問題が「票にならない」として後回しにされがちな政治状況など、先に行われた日本の総選挙にも通ずる問題があると考察する。(敬称略)

・トランプ 「民主的勝利」の衝撃

2024年11月5日に投開票が行われたアメリカ大統領選は、共和党候補ドナルド・トランプが民主党候補カマラ・ハリスに大勝した。16年大統領選では、トランプの主要な支持層は白人労働者だったが、今回は白人票を固めた上で、ヒスパニック系やアジア系、黒人などマイノリティーの労働者にも支持を広げた(※1)。

4年前に民主主義を否定した前大統領が、より多くの有権者に支持された―。トランプ再選は、民主党支持者に衝撃をもって受け止められた。
1無題Name名無し 24/11/18(月)20:11:15 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336978+
ハリスは11月6日、ワシントンにある母校ハワード大学で、「敗北を受け入れなければならない。平和的な政権移行を助けるとトランプ氏に伝えた」と述べた。ハリスの姿勢は、20年の選挙で民主党候補ジョー・バイデンの勝利が明らかになった後も、敗北宣言をしなかったトランプと対照的だった。

20年の選挙後、トランプは「死者による投票が大量にあった」「投票機が不正に操作された」などとして一方的に勝利を主張。選挙結果を巡って数十件の訴訟を起こした。司法省が調査の結果、「大規模な不正の証拠は見つからなかった」と結論づけた後もトランプは主張を取り下げず、「1月6日に大規模な抗議集会がある。ここに集まれ、激しくいけ!」などとツイッター(現X)に投稿した。これに促されるように、連邦議会で選挙結果が最終的に確定される同日の朝、武装した多数のトランプ支持者がバリケードを突破して連邦議会議事堂へなだれ込んだのである。

そのトランプが民主的に権力の座を奪還しただけに、民主党支持者を襲った衝撃の大きさはなおさらだった。
2無題Name名無し 24/11/18(月)20:11:55 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336979+
ハリスは20年の選挙後にトランプがもたらした混乱を絶えず喚起し、選挙の最終盤では、トランプがヒトラーを称賛していたという元側近の証言に言及しながら「民主主義を守るための投票」を訴えたが、有権者には響かなかった。

・「労働者を忘れた民主党」

アメリカの有権者の選択をどう理解すべきだろうか。民主党系の急進左派で、上院議員のバーニー・サンダースの分析が話題を呼んでいる。2016年と20年、民主党の大統領候補を決める予備選に挑戦した際、ヒラリー・クリントンやバイデンを「エスタブリッシュメント(既得権益層)」と批判し、国民皆保険や最低賃金の引き上げなどを主張して「サンダース旋風」と呼ばれる熱狂的な支持を集めた。サンダースの目には、ハリスの選挙キャンペーンは既得権益層の方ばかりを向いたものに映じていたようだ。敗北が明確になってほどなく、サンダースはXに投稿した声明文で、「労働者階級を見捨ててきた民主党が、労働者階級から見捨てられたのは驚きに値しない」と断じた(※2)。

https://www.nippon.com/ja/in-depth/d01074/#
3【東浩紀】「なぜ民主党が嫌われたのか」“保守対リベラル”の図式に生じる地殻変動Name名無し 24/11/18(月)20:34:17 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336990+
・「大衆の怒りの受け皿になれないリベラルは総崩れする」

 何がトランプ圧勝をもたらしたのか──日本では、その政治力学が理解されていない。“大接戦”という誤報を流し続けた新聞・テレビの報道では、わからなくて当然だ。そのままでは、今後の日米関係や国際情勢は見通せない。“トランプ氏圧勝”を見越していた批評家で作家の東浩紀氏が、今起きていることの本質を読み解く。

 トランプ氏の勝利は、アメリカの右傾化や排外主義の浸透などといった話ではなく、シンプルに大衆の間に満ちていた「格差への怒り」によって下された選択だ。その怒りを直視せず、高学歴都市住民のほうばかりを向いていたハリス氏と民主党は、国民からそっぽを向かれた。

 当たり前だが、多くのアメリカ国民はトランプ氏の言動に問題があると理解している。だが、それでもハリス氏を選べないほど民主党が敬遠されたのだ。アメリカ人が「民主主義を壊してしまった」「騙されている」といった考えでは、“なぜ民主党が嫌われたのか”という本来、向き合うべき問いが隠れてしまう。
4無題Name名無し 24/11/18(月)20:35:28 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336994+
 日本の左翼リベラルにも、同じ現象が起きている。今年7月の東京都知事選では、立憲民主党の参議院議員を辞め、共産党と共闘した蓮舫氏が3位に沈んだ。

 耳当たりのいいことばかりを言う左翼リベラルが、大衆の怒りの受け皿になれない構図は大統領選と似ている。この現象は世界各地で起きており、保守対リベラルという図式に地殻変動が生じているのだ。今後、20世紀の左翼運動を引きずったリベラルは急速に力を失い、総崩れを起こすだろう。そしてこれに代わって、新しい知識人層が一種の階級闘争のように立ち現われてくるのではないか。

 新しい対立軸はまだ見えないが、もしかするとトランプ氏を熱烈に支援したイーロン・マスク氏は新しい知識人の走りかもしれない。有権者登録をした者に現金を贈って物議を醸したが、億万長者の道楽とは片付けられない存在感を示した。社会から信頼を勝ち得たのは、テスラやスペースXの事業を通じて変革をもたらした実業家だったからだ。
5無題Name名無し 24/11/18(月)20:35:50 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4336995+
 これまで知識人、とりわけ左翼は社会運動やNPOといった職業基盤を足場にしてきたが、そうした基盤が実業家を含む別の何かにシフトしているようにも見える。もはや戦略を大きく転換しなければ、リベラルは生き残ることすらできない。

 新たな道筋を考える時、マルクスが19世紀に書いた『資本論』は参考になる。資本主義を打ち破る革命理論を打ち立てた“大きな物語”の本として記憶されているが、実は、かなりの紙幅が当時の劣悪な労働環境を告発することに割かれている。

 大衆の悲惨さをいかに解決するか。その問題意識から、マルクスは日がな図書館にこもって新聞をめくり、労働者の苦境を綴る記述を書き写した。

 本の中心にある革命理論が説得力を持ったのも、人々のこれらの苦境を解決するという文脈があったからだ。

 現代の左翼も、大衆の悲惨さに寄り添い、解決を探る精神を取り戻すところから始めなければならない。

https://www.news-postseven.com/archives/20241118_2005364.html?DETAIL#goog_rewarded

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