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橋本健二 早稲田大学人間科学学術院教授
40年間にもおよぶ格差拡大の果てに日本が行き着いたのは、非正規労働者が膨大な貧困層を形成し、自営業者層が苦境に立たされて「中間階級」としての実質を失った「新しい階級社会」である。この社会では格差拡大の是非が新たな政治的争点として浮上し、政治のゆくえを左右することになる。
・「新しい階級社会」の出現
1945年の敗戦の後、狭い国土に膨大な人口を抱えた貧困国として再出発した日本は、戦後復興と高度経済成長を経て豊かな社会となり、一時期は「一億総中流」などといわれた。ところがその後まもなく、日本は格差拡大の時代を迎え、今日では「格差社会」という評価がすっかり定着している。
格差に対する代表的な指標であるジニ係数を例にとろう。ジニ係数は格差が最大のときに1、まったく格差がないときにゼロの値をとる係数で、計算の基礎となる所得としては、給与所得や事業所得などの合計である当初所得と、当初所得から税金を引かれ、社会保障給付が行われた後の再分配所得が使われることが多い。
… | 1無題Name名無し 24/11/20(水)19:58:33 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4337757+当然、再分配所得のほうが格差は小さく、ジニ係数は低めに出るのだが、それでも格差拡大はあきらかで、1980年に0.314だったジニ係数は、83年に0.343と跳ね上がり、その後も上昇を続けて2004年には0.387に達した。その後はほぼ横ばいで、20年は0.382となっている。 |
… | 2「新しい階級社会」─貧困アンダークラスと凋落する自営業者層(後)Name名無し 24/11/21(木)20:07:40 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4338000+・深刻な格差の構造 |
… | 3無題Name名無し 24/11/21(木)20:07:58 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4338001+これに対してアンダークラスの個人年収はわずか216万円で、正規労働者階級の44%に過ぎない。アンダークラスの貧困率が37.2%にも達しているのに対して、正規労働者階級の貧困率はわずか7.6%である。この両者が、まったく性格を異にしていることがわかる。 |