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映画『Black Box Diaries』伊藤詩織監督に聞く 「日本へのラブレター」届くと信じてName名無し25/04/04(金)18:35:11 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4366619+ 5月01日頃消えます
石橋 学・『神奈川新聞』川崎総局編集委員

国内では未公開ながら、その手法も含めてさまざまな議論の只中にある『Black Box Diaries』。事件のあった2015年4月のあの日からもうすぐ10年──。パリからリモートでいまの思いを語ってもらった。

──アカデミー賞の授賞式はどうでしたか。

 10年間一緒に映画を作ってきた友人たちとあの場に立てて、誇らしい思いでした。想像より会場がこぢんまりとしていて、みんなとの距離を近く感じられたのもうれしくて。撮影や編集で助け合った仲間でお祝いし、ねぎらい合いました。本当によく生き抜いてきたね、と。

──上映も57の国と地域で行なわれています。

 ここまで共感が広がり、多くの人とつながれるとは思っていませんでした。性暴力や権力による抑圧は、残念ながら普遍的な問題として世界に蔓延っているのだと理解しています。

https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2025/04/03/news-182/
1伊藤詩織監督のインタビューを終えて この国を覆うブラックボックスを開けるには日本公開が必要Name名無し 25/04/04(金)18:36:05 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4366620+
石橋 学・『神奈川新聞』川崎総局編集委員

 伊藤詩織さんが監督した『Black Box Diaries』(以下、BBD)の日本公開が決まらない。上映は57の国と地域に広がり、米国のサンダンス映画祭でお披露目されて1年2カ月がたつ。米アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画部門で日本人監督として初めてノミネートされるという過去にない評価も得た。ところが肝心の日本社会に作者のメッセージが届けられないのだ。異常で異様な事態である。

 待ったをかけているのは、あろうことか守秘義務があるはずの伊藤さんの元代理人弁護士たちだ。性暴力の現場となったホテルの防犯カメラ映像や捜査員の音声、タクシー運転手の映像などが許可なく使われていることを問題視している。2024年10月に続く2月20日の記者会見ではしかし、問題は別のところにあるのではと思わせる発言が目を引いた。
2無題Name名無し 25/04/04(金)18:36:29 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4366621+
 角田由紀子弁護士は「恩を仇で返してはいけない」と言い、職務であった弁護活動を、恩を与えたかのごとく語った。「どうしてそんなことができるのと、普通の日本人としては思った」とも語り、伊藤さんは「普通の日本人」とは違うとでもいいたげだった。

 佃克彦弁護士は事件を担当した捜査員は公益通報者であり、取材源の秘匿というジャーナリズムの鉄則も守られていないと説いてみせた。だが、善良ぶって耳打ちしてくる権力者こそ疑ってかかるのが記者の仕事だと私は心得る。その意味で捜査員の発言は自己保身や懐柔に聞こえる。男女関係をちらつかせるに至っては、性暴力の被害者に対する不祥事として告発するべきものといえ、まさしく権力監視というジャーナリズムの本分をBBDは果たしている。そのような見方もできると直接指摘しても専門家でもない佃氏は理解が及ばない様子だった。

 伊藤さんは会見と同じ日に声明を発表し、西廣陽子弁護士の電話の声を使ったシーンはすでに削除し、その他に許諾が取れていない人は特定されないよう対処すると約束した。

https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2025/04/03/news-183/
3ドキュメンタリー映画と倫理的責任 性被害サバイバーでも映画監督として免責されないName名無し 25/04/04(金)18:41:18 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4366628+
 ドキュメンタリー作家であり、本年度ベルリン国際映画祭ドキュメンタリー賞の審査員も務めた想田監督は、映画が持つ力の大きさゆえに、作り手には高い倫理、誠実さ、透明性が必要だと語る。

 映画界、とくにドキュメンタリーの世界は狭い。

 伊藤詩織氏とは、シドニー映画祭とロンドン映画祭で遭遇した。拙作『五香宮の猫』と伊藤氏監督の『Black Box Diaries』が、両映画祭に招待されていたからである。

 ロンドン映画祭では『Black Box Diaries』のチケットが売り切れていたため、僕は伊藤氏からチケットをもらって鑑賞した。その翌朝、伊藤氏とプロデューサーのハンナ・アクヴィリン氏とホテルの朝食会場でばったり会ったので、作品について質問をしたり、意見交換をしたりもした。

 僕はニューヨークに住んでいたころ、プロデューサーのエリック・ニアリ氏や編集の山崎エマ氏とも同席したことがある。本作は、その許諾を巡る法的・倫理的問題について、映画監督やジャーナリストを中心に、さまざまな論者が激しい論争、時には感情的とも言える応酬を繰り広げている。そのメンバーのほとんどは友人である。
4無題Name名無し 25/04/04(金)18:41:37 IP:221.112.*(ucom.ne.jp)No.4366629+
 だから僕にとって本作について何かを語ることは、そもそも難しい。僕が男性であることも、ハードルを上げている。

 ドキュメンタリー映画は本来、それぞれの作り手がそれぞれの手法で自由に作って公開すればよいものだ。したがって僕が他人の作品の作り方についてあれこれ論評すること自体、差し出がましいような気もしている。

 しかし、本作はドキュメンタリー制作の手法や倫理について、図らずも重要な問題を提起している。いくら他人の作品といえども、ドキュメンタリーの作り手として看過できない問題を含んでいる。また、作品の手法や倫理について賛否両論が噴出し、問題が一作品の領域を超えてパブリックなものとなりつつある今、ドキュメンタリー界に身を置く者として、この問題を論じることから逃げるわけにはいかないとも感じている。

 ただし、僕は裁判官ではない。誰かを断罪するためではなく、あくまでもドキュメンタリーの世界をより豊かでフェアなものとすることを願い、本稿を書く。

https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2025/04/03/news-181/

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